●【光学互換】は,光プラグ(写真1)の円筒形及び角形フェルールのPC・APC研摩形状パラメータの互換(外径・球面偏心量・ファイバ引込み量・ファイバ位置)及び材料特性(部分安定化ジルコニア等)を規定します。IEC 61755-3規格群には,SMFのφ1.25mm及びφ2.5mmのジルコニアフェルールのPC及びAPC研磨の規定がり,ファイバの種類・等級ごとに光学互換のパラメータが規定されています。
そして,光コネクタの光学特性は,フェルール端面研磨の種類(PC・UPC・APC等)により決まります。その研磨によって付いた数μmから10μmの【傷】は,反射減衰量に影響を与えます。IEC 61300-3-35では,その傷の種類・大きさ・範囲・傷の数を反射減衰量のレベル別に規定しています。最近,画像処理技術により,傷の判別を自動的に行う装置も販売されています。顕微鏡観察では作業者による判断基準に差異がありますが,この装置を使うことで均一的な判断基準ができるようになります。
みえないところで,各社は,研磨フィルムの開発・ジグの改良を現在も進めています。傷の少ない,安定的に供給できる研磨技術の開発に日々努めています。
最後に注意しなければならない事項として,フェルール端面の汚れがあります。汚れたままでかん合した場合,目標とする光学特性がでません。端面チェックと端面清掃を行い,キレイな光コネクタで互換性能を維持して下さい。
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